読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

サラリーマンのあなたに意識してほしい「転ばぬ先の杖」

今回は、サラリーマン人生を歩んでいくなかで、心身に変調をきたさないための心構えについて書きます。

僕はバブル崩壊後まもない時期に会社に就職しました。その頃は、いわゆる成果主義による処遇決定の仕組みがまだ始まったばかりで、社内の雰囲気もまだどこかしらのんびりしたものがありました。入社したての僕はただただ(サービス残業しながら)頑張り、頑張っただけでなんとなく周囲に評価されていたような気がします。

そんな雰囲気も、僕が僕が中堅と呼ばれる世代になった時にはすっかり変わってしまいました。その頃には成果主義も浸透し、昭和の牧歌的・家族的雰囲気は過去のものになっていました。今となっては当たり前の話ですが、いくらハードワークで頑張っても、「成果」がでなければ評価されません。会社への貢献に応じて処遇を決めるということは、経営的視点での理屈で言えば大いに正しいものです。でも、人が人を評価しているところに落とし穴があるのです。

ご存じな方も多いかと思いますが、認知バイアスの一種としてハロー効果というものが知られています。ハロー効果とはある対象を評価するときに、顕著な特徴に影響を受けて、他の特徴の評価が歪められる現象のことです。字が上手い人は頭が良さそうに見える何てのがハロー効果の例です。つまり、人が人を評価する場合、フェアに種々のアウトプットや成長の良し悪しを評価できない(結果として、すべての項目の評価が良いか、悪いかのいずれか)ということを示唆しています。そして、ハロー効果により歪められた認知に基づく評価は、評価される側の成果や成長に対する認識とのギャップを産み出します。もし、ネガティブな認知の歪みが生じているとすればどうなるでしょうか。恐らく、評価される側が認知する自身の努力と実際の評価の不均衡が生まれるでしょう。この不均衡がストレッサーとなり、種々のストレス反応を生じる可能性があります。

では、このような努力と評価の不均衡を起こさないためにはどうすれば良いでしょうか。僕は次の2つを考えました。

社風・部署の価値観に合わせる

ざっくり言うと、ポジティブな認知バイアスを評価者に起こして、努力見会う評価を得るという考え方です。まだやり直しがきく若い方にはお薦めです。また、不本意な評価で失職の危機に瀕している(と感じておられる)方はこちらを選択せざるを得ないと思います。この方法は、ハロー効果における「顕著な特徴」は社風或いは部署の価値観において最も重視される項目であるという仮説に基づいています。つまり、あなたがお勤めの会社で(建前を抜きにして)最重要と考えられてる項目の評価のみをあげるように努力するということです。しかしながら、この方法でストレッサーを除くことができる人には条件があります。その条件とは、社風或いは部署の価値観に合わせるという行為が、ストレッサーにならないということです。とりわけ、社会人・組織人としての価値観が確立している方は注意が必要です。ただし、そのような方でも、価値観を変えることが自分にとっても周囲(プライベートな関係も含む)にとっても重要なことであれば、挑戦してみても良いかもしれません。そんな自己変革に取り組んでみたい方におすすめの本については以下の記事をご参照ください。

評価に見会う程度の努力にとどめる

つまり、どんなに頑張っても標準的な評価しかもらえないのであれば、標準的以上の努力をしないということです。そうすれば、並の仕事しかしていないから、並の評価でも仕方がないと思えます。この方法もストレッサーを除ける人の条件があります。それは、良い評価への執着を捨てることができるということです。良い評価が得られず、その結果昇進の機会に恵まれないことがストレッサーになっているのであれば、この方法は使えません。

さて、今回紹介した方法を参考に、どんなストレッサーなら許容できるのか、どんな未来図なら幸福と思えるのか、そんなことを基準においてご自身なりのサラリーマン生活の心構えをお考えいただけると幸いです。