普通じゃない?僕のメニエール病

今回は一般的に言われているメニエール病の症状と僕の症状をを比較してみます。というのは、メニエール病の診断をいただいてからずっと、なんかネットに出ているメニエール病の症状と微妙に違うんだよなぁと感じているからです。

それでは一般的に言われているメニエール病の症状を見てみましょう。

発作時主症状

めまい(突発的で立つことも出来ないほどの激しい回転性で、かつ数十分以上続く)難聴(特に低音域が障害される)耳鳴り耳閉感

以上の4症状が同時に起き、症状が一旦治まってもその一連の症状を数日から数ヶ月の間隔で繰り返す[1]。

発作時付随症状

吐き気、嘔吐、冷や汗、顔面が蒼白くなる、動悸、異常な寒気・暑さなどの温感異常、聴覚補充現象(聴覚のリクルートメント現象)等の症状が起きることがある[2]。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/メニエール病

ここで、「発作時主症状」という表現に注目してみました。字句通り読むと「発作」の時の症状ということになります。「発作」とは急に起こって、通常短時間で治まることを言うので、「発作時主症状」とは、急に起こって短時間に治まる症状だと解釈しました。つまり、メニエール病におけるめまいや難聴は一時的な症状と解釈できます。

一方、僕が最初に感じた異変は耳閉塞感と耳鳴りで、それは最初に異変を感じてから今に至るまで回復すること無く続いています。引用元のページにはメニエール病の終末期に難聴や耳鳴りが固定化することがある旨の記述がありますが、僕の症状を説明できるものではないような気がします。因みに、最初の異変で受診したところ低音域の感音難聴であることが判った訳ですが、低音域の難聴という観点では、一般的なメニエール病の症状と一致していると言えますね。これが後々、僕の症状に対する診断がメニエール病となることに繋がる訳です。

疑問1

最初から低音域の難聴が常時続くような症状のメニエール病ってあり得るの?


次に発作時の症状について考えてみます。僕が初めてメニエールの発作を起こしたときの症状はこんな感じでした。

  • 動悸、不整脈(期外収縮)
  • 不安感
  • 吐き気
  • ふわふわした感じのめまい(浮動性めまい)

僕が感じる症状の程度はこの順番です(上に行くほど重い)。以後の発作も程度に差こそあれ大体こんな感じ。メニエール病といえば回転性のめまい、と認知されているけど、今のところ僕は立っていられないほどの回転性めまいとは無縁です。むしろ、僕の発作時の症状はパニック障害の発作に近いようにも感じます。

パニック障害の最初の症状は、突然の動悸や呼吸困難、発汗、めまいなどの身体症状とともに強い不安や恐怖感を伴うパニック発作です。

http://www.myclinic.ne.jp/imobile/contents/medicalinfo/gsk/top_mental/mental_002/mdcl_info.html

とはいえ、発作の症状が比較的長く(半日以上)続くのでまぁメニエール病なんでしょうね。実際初めての発作の後の受診でそんな話をしたら診断が突発性難聴からメニエール病に変わって、イソバイド、メチコバールアデホスが処方されるようになりました。

疑問2

こんな症状でも「メニエール病の発作」といってよいのでしょうか?


さて、最後に「メニエール病が治る」ということについて考えてみます。四六時中片耳が聴こえにくい僕にとっての「メニエール病が治る」とは次の二つの段階が考えられます。

  1. 発作が起こらなくなる。
  2. 耳が聴こえるようになる。

僕は今1を目指して加療中です。逆に言うと2は諦めぎみです。これを読んでくださっているメニエール病患者の方にとって「治る」とはどのようなものでしょうか。また、メニエール病が「治った」方にとっての「治る」はどんなものだったのでしょうか。前述の疑問1/疑問2も含めて皆さんからコメントをいただけると嬉しいです。

漢方でメニエール病の諸症状は緩和されるのか

今回は、漢方薬によるメニエール病の治療について書きます。

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以前の記事に書いたように、メニエール病発症から1年経過した時点で、主治医が変わり、漢方薬を処方されるようになりました。最初に処方された漢方薬が五苓散です。


先生曰く、めまい症状が天候に左右されやすいタイプのメニエール病患者に効くことが多いとのこと。で、1ヶ月分処方されました。ちなみに、メチコバールアデホスコーワ、メニレットの3点セットも継続です。

何でも漢方薬は白湯に溶かして、ゆったりした気分で少しずつ飲むものらしいです。飲むタイミングは、食前か食間。その方がよく吸収されるんだとか。寒い季節にゆったりと漢方薬を飲むのは、ホッとした気分になって良いものです。

そんなわけで、1ヶ月間五苓散を服用したのですが、症状はさして変わらずでした。その旨先生に伝えると、先生は舌を診て、脈をとり、お腹を触診。そして、お腹の症状有無や動悸の有無を聞かれました。このときは、下痢と便秘を繰り返しており、常に吐き気がある状態でした。めまいがひどくなると吐き気が強くなり、動悸がすることも伝えました。それで、五苓散に加えて茯苓飲合半夏朴湯が処方されました。


先生曰く、この長い名前の漢方はお腹にたまった水を出すものだそうです。で、1ヶ月間五苓散と茯苓飲合半夏朴湯を飲んだのですが、吐き気や動悸が改善し、強いめまいに襲われることもありませんでした。季節がよくなってきたせいなのか、薬が効いたのかわかりませんが、とにかくこの1ヶ月は楽にすごせました。(耳鳴り、聞こえの悪さ、耳閉塞感は相変わらずでしたが。。。)

漢方によって体質が変わったのか、またしばらく様子を見てみようと思っています。

我が家で効果があった、子供にピアノ練習を習慣付ける方法

今回は、5歳の娘にピアノ練習の習慣をつけさせるのに効果があった手法の紹介です。

我が娘は4歳になる年の5月から、ヤマハの教室に通っています。ヤマハ音楽教室では、5歳になる年から本格的にエレクトーンを使った鍵盤の練習が始まります。教室による差があるかもしれませんが、鍵盤の練習が本格化する「幼児科」から家庭での練習の重要度が高まります。娘が通っている教室は、割合宿題をしっかり出して、家庭で練習させる方針です。

一方、我が娘は幼児科が始まった時点では家での練習習慣が無く、宿題はレッスン日の前日にバタバタとやっつけるという感じでした。そこで一計を案じました。娘に手帳を手帳を買い与え、練習をできた日にはごほうびシールを貼るということにしたのです。ですが、この作戦はうまくいきませんでした。娘が手帳をピアノ練習の記録付けではなく、自分のスケジュール書き込みに使いはじめて、それだけで満足してしまったのでした。

で、仕方なくヤマハの宿題管理だけのための表を手作りしてみました。こんな感じです。


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1曲練習する毎にはんこを押していきます。当初ははんこが貯まる毎にご褒美をあげていました。ちなみに、娘の気持ちを盛り上げるために絵も書いてあります。で、最初はご褒美につられてしぶしぶ練習していました。が、練習の時に良くできたら誉めたり、本人に出来映えを評価させて、苦手なところを自覚させたりしている内に、自分からエレクトーンに向かうそぶりを見せるようになりました。今は、ピアノ練習がほぼ習慣化できています。

お子さんに習い事をさせているご家庭でこの記事が少しでも参考になればと思います。

こどもを海外旅行に連れていく時に覚悟すべきこと

今回は、子供を海外旅行へ連れていく時に想定しておかなければならないリスクとその対策について書きます。

僕は昨年家族をつれてハワイへ行きました。そのときに買ったガイドブックがこちら。

このガイドブックは子連れならではの注意事項や、子供が楽しめるスポットの情報など満載でとても役立ちました。旅行前には娘(当時5歳)とガイドブックを見ながらハワイに期待を膨らませていました。

で、旅行当日。行きの飛行機は時差ぼけ対策で十分寝かせました。それが功を奏して、ついた日はちゃんと昼間は起きていて、夜にはまともな時間に就寝できました。が、翌日からが良くなかったのです。娘の機嫌は最悪で「日本に帰りたーい」を連発。風邪から来る不機嫌かと思ったのですが 、特に熱があるわけでも、咳や鼻水が出ているわけでもない。どうやら、時差ぼけで体調がいまいちだったようです。結局、ハワイを発つまで不機嫌は治らずじまいでした。

今回の旅行で感じたことは、子供の時差ボケが解消しないとういリスクへの対策の重要性です。ガイドブックを改めて見ると、時差ぼけについては178ページにさらりとその対策について書いてあるだけです。残念ながら時差ボケが解消しないときのリスクについては言及していません。僕自信も「子供は順応する力が強いから時差ボケで困ることは無いだろう」とたかをくくっていて、そのリスクを想定できていませんでした。

今回の経験で、子供の時差ボケが解消しないリスクを想定できるようになったので、そのリスク対策を考えてみます。

1.海外旅行を諦める

リスクを回避する考え方です。渡航先にしかない何か(滅多に行けないプレミアム感、異文化、現地にしかない食べ物、リゾート感、etc)に対する期待が大きれば時差ボケによる体調不良に耐えられます。子供自信にそのような期待が無い場合は、渡航先で子供がずっと不機嫌なままでいるリスクが高くなります。であれば、子供がある程度大きくなって、海外旅行そのものを楽しめるようになるまでは海外旅行を我慢するというのもひとつの手です。

2.十分に準備する

リスク発生頻度を制御する考え方です。確かにガイドブックには時差ボケ対策が書いてあります。ですが、今回の我が家の事例は、その対策だけでは不十分なケースがあることを示唆しています。そこで、十分に時間をかけて準備すれば、現地での時差ボケを緩和できるのではないかという仮説を立てました。例えば、ハワイの場合現地では日本にいるときに対して5時間早いリズムで寝起きすることになります。であれば、例えば生活リズムが夜づっぱりなご家庭なら、旅行の1ヶ月以上前から、日本での生活リズムを徐々に前倒しする準備をすれば良いかもしれません。

3.不機嫌になった場合の対策を準備する

リスクを受容した上でその影響を軽減する考え方です。現地でグズり続けることを前提として計画をたててみてはいかがでしょうか。現地にいる間中、子供がホテルの部屋から一歩もでなくてもなんとかなるように、本やおもちゃやDVDを持っていくとか。現地のものを一切口にしないときのための食料を持っていくとか。奥さんや旦那さんのどちらが子供の面倒を見るか分担を決めておくとか。とにかく、最悪の事態が想定さえできていれば、それが起こったとしても充実した旅行にできるはずです。

他にも時差ボケリスク対策はあるかと思います。もし、皆さんにアイデアがあればコメントをいただけると幸いです。

サラリーマンのあなたに意識してほしい「転ばぬ先の杖」

今回は、サラリーマン人生を歩んでいくなかで、心身に変調をきたさないための心構えについて書きます。

僕はバブル崩壊後まもない時期に会社に就職しました。その頃は、いわゆる成果主義による処遇決定の仕組みがまだ始まったばかりで、社内の雰囲気もまだどこかしらのんびりしたものがありました。入社したての僕はただただ(サービス残業しながら)頑張り、頑張っただけでなんとなく周囲に評価されていたような気がします。

そんな雰囲気も、僕が僕が中堅と呼ばれる世代になった時にはすっかり変わってしまいました。その頃には成果主義も浸透し、昭和の牧歌的・家族的雰囲気は過去のものになっていました。今となっては当たり前の話ですが、いくらハードワークで頑張っても、「成果」がでなければ評価されません。会社への貢献に応じて処遇を決めるということは、経営的視点での理屈で言えば大いに正しいものです。でも、人が人を評価しているところに落とし穴があるのです。

ご存じな方も多いかと思いますが、認知バイアスの一種としてハロー効果というものが知られています。ハロー効果とはある対象を評価するときに、顕著な特徴に影響を受けて、他の特徴の評価が歪められる現象のことです。字が上手い人は頭が良さそうに見える何てのがハロー効果の例です。つまり、人が人を評価する場合、フェアに種々のアウトプットや成長の良し悪しを評価できない(結果として、すべての項目の評価が良いか、悪いかのいずれか)ということを示唆しています。そして、ハロー効果により歪められた認知に基づく評価は、評価される側の成果や成長に対する認識とのギャップを産み出します。もし、ネガティブな認知の歪みが生じているとすればどうなるでしょうか。恐らく、評価される側が認知する自身の努力と実際の評価の不均衡が生まれるでしょう。この不均衡がストレッサーとなり、種々のストレス反応を生じる可能性があります。

では、このような努力と評価の不均衡を起こさないためにはどうすれば良いでしょうか。僕は次の2つを考えました。

社風・部署の価値観に合わせる

ざっくり言うと、ポジティブな認知バイアスを評価者に起こして、努力見会う評価を得るという考え方です。まだやり直しがきく若い方にはお薦めです。また、不本意な評価で失職の危機に瀕している(と感じておられる)方はこちらを選択せざるを得ないと思います。この方法は、ハロー効果における「顕著な特徴」は社風或いは部署の価値観において最も重視される項目であるという仮説に基づいています。つまり、あなたがお勤めの会社で(建前を抜きにして)最重要と考えられてる項目の評価のみをあげるように努力するということです。しかしながら、この方法でストレッサーを除くことができる人には条件があります。その条件とは、社風或いは部署の価値観に合わせるという行為が、ストレッサーにならないということです。とりわけ、社会人・組織人としての価値観が確立している方は注意が必要です。ただし、そのような方でも、価値観を変えることが自分にとっても周囲(プライベートな関係も含む)にとっても重要なことであれば、挑戦してみても良いかもしれません。そんな自己変革に取り組んでみたい方におすすめの本については以下の記事をご参照ください。

評価に見会う程度の努力にとどめる

つまり、どんなに頑張っても標準的な評価しかもらえないのであれば、標準的以上の努力をしないということです。そうすれば、並の仕事しかしていないから、並の評価でも仕方がないと思えます。この方法もストレッサーを除ける人の条件があります。それは、良い評価への執着を捨てることができるということです。良い評価が得られず、その結果昇進の機会に恵まれないことがストレッサーになっているのであれば、この方法は使えません。

さて、今回紹介した方法を参考に、どんなストレッサーなら許容できるのか、どんな未来図なら幸福と思えるのか、そんなことを基準においてご自身なりのサラリーマン生活の心構えをお考えいただけると幸いです。


メニエール病の人が献血をする際の注意点

メニエール病の方の中には、頻繁に献血をされていた方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、メニエール病治療中の方が献血をする際に注意すべきことについて書きます。

献血の時には、服用している薬が献血の問題にならないか注意する必要があります。メニエール病の治療をしている方が服用している薬と言えば、以下の3つが代表格でしょう。

アデホスコーワ
メニレット

この3種の内、メチコバールは服用していても献血できるそうです。一方、アデホスコーワとメニレットは最後の服用から3日経過していないと献血できないとのことでした。

では、メニエール病の治療で比較的メジャーな五苓散はというと、これは服用していても献血できるそうです。また、ストレス対策で処方されることがあるメイラックスは前日の服用であれば献血できるそうです。

今回調べてみて、意外と服用していても献血できる薬も有るものだなと思いました。この記事がメニエール病を治療中だけど献血したい方の参考になれば幸いです。より確実には、献血の受け付け時に調べてもらうことが可能なので、そちらもご活用下さい。

メニエール病発症から1年間の経過を語ってみる(後編)

今回は、メニエール病発症から1年間の経過の続きです。前編はこちらを参照してください。

セカンドオピニオン(発症から4ヶ月目)

メニエール病の診断が出てから、イソバイド 、メチコバールアデホスコーワの3点セットを服用していましたが、難聴の方は良い日があったり悪い日があったりという感じで、快復してるという実感はありませんでした。僕の場合、めまいの症状は回転性ではなく浮動性だったので、この当時の僕はまだメニエール病ではなく突発性難聴を疑ってました。そこで、先生に都内の大学病院でセカンドオピニオンを受けたいと申し出ました。先生は、セカンドオピニオンではなく、診察という形が良いと薦められ、紹介状を書いてくれました。本当にありがたいことです。
都内の大学病院では、聴力検査と眼振の検査をしましたが、やはりメニエール病という診断でした。処方する薬も地元の総合病院と変わらないので、地元の総合病院で引き続き治療を続けることを薦められました。このときに、メニエール病なんだとはじめて腑に落ちたと同時に、長期戦の覚悟が固まりました。

イソバイドからメニレットへ(発症から5ヶ月目)

また、地元総合病院での治療が始まりました。症状は相変わらずでした。そんな中、先生からイソバイドをメニレットに切り替える提案がありました。先生曰く、不味くて服用しにくいとのことでしたが、イソバイドをずいぶん長く服用してきても症状の改善が見られなかったので、ダメ元でやってみることになりました。メニレットは確かに苦くて服用しづらいのですが、気持ちの持ちようと慣れで味を克服しました。克服方法の詳細はこちら。

さて、イソバイドからメニレットへの変更ですが、やっぱり症状の改善は見られませんでした。

めまい症状(発症から7ヶ月目)

前編で紹介した救急車騒動以来、ひどいめまい症状はありませんでした。たまに、ごく軽いめまいを感じる程度で、それは目をつぶっておとなしくしていればしのげるものでした。ところが発症から7ヶ月目を迎えようとした夏の旅行先で強いめまいに襲われました。前の救急車騒動と同じような浮動性めまいと動悸です。前回の経験があったので、市販の酔止めを飲んで安静にすることでやり過ごせました。旅行先に台風が近づいていたことが影響したのかもしれません。

漢方薬(発症から12ヶ月目)

その後も1回強いめまいに襲われましたが、それを除けば、耳閉塞感も難聴も耳鳴りも変わらずです。主治医の先生も、変化が無いという事で聴力検査の頻度を減らしました。その主治医の先生が病院を辞められたため、別の先生に診ていただくことになりました。新しい先生は僕の脈をとり「疲れてる?」と聞きました。いつもそんなものです、と答えると今度はベッドで腹部の触診をされました。さらに問診をして、その結果、五苓散が処方されることになりました。

メニエール病発症からの一年はこんな経過をたどりました。漢方薬投入が吉と出るのか、またの機会に報告します。