部下をうつにしてしまう上司の見分け方と対処方法

今回は、うつ発症リスクを高める傾向がある上司の見分け方と、そんな上司の下で働く際の、うつ発症リスク低減方法について書きます。

うつ傾向の強い部下にとって、うつ発症リスクを高める上司の特徴を見てみましょう。

責任を追わない

より正確にいうと、自部署の仕事に対して責任はとるけど、責任を負わない上司、というとです。会社の仕組みにもよりますが、どんな上司でも自部署の仕事に対して、処遇減という形で責任をとらされます。一方で、仕事を円滑に進めるための責任を負うか否かは上司次第です。
責任を負う上司は、仕事を任せた部下に対して適切な働きかけをします。一方、責任を負わない上司は、仕事がうまくいかない場合、部下を叱責する以外の手だてを打ちません。結果として、事態を収集するためのすべての責任を限られた裁量の中で部下が負うことになります。部下のうつ傾向が強い場合、この重圧に強いストレスを感じて、うつ病を発症するリスクが高まります。

部下の状態に興味がない

性善説に基づけば、部下は与えられた役割の中で最善を尽くしているはずです。特に秩序を重んじるメランコリー親和型の人ならなおさらです。マネージメントの一貫として部下に注意を払う上司であれば、労いの言葉をかけることもあるでしょう。一方で、チームビルディングや部下の動機付けに関心を示さない上司もいます。そのような上司は部下の状態に興味を持ちません。そんな場合、部下は自分の頑張りと扱いのギャップにストレスを感じます。特に責任を追わない上司の場合、部下の多忙は上司の無策によるものですから、なおのことストレスが募る事になります。
部下の状態に興味を持たない上司の見分け方は簡単です。あなたの上司とのコミュニケーションが不足しているか、不足していないにしても、上司との会話で、話をしているのがほとんど上司だけなら、あなたの上司はあなたに興味を持っていません。

なぜこのような上司が存在してしまうのでしょうか。それは、彼らが特別に邪悪だから、ではありません。それは、彼らが人間だからです。神ならぬ身の人間は易きに流されます。つまり、ここまで説明したような上司は、多数派であると言うことです。

では、特にうつ傾向の強い人はどのように身を守ればよいか考えてみます。

会社に依存しない

もちろん、働いて生活の糧を得ることはやめません。ただし、会社で「成功」が自分の価値を高める唯一の方法だ、とは考えないようにします。会社での「成功」は選択肢のひとつにすぎません。こう考えることで、会社の都合に支配されなくなるでしょう。

自分の強みを磨く

会社への依存をやめたとしても、会社が生活の中心であることは変わりません。自信を持って会社生活を送るための武器が必要です。自分を客観視して見てください。きっと、何らかの強みを持っているはずです。それを磨くために時間を投資できるということをひとつの基準にあなたの行動を決めましょう。自分の強みの見つけ方はこちらをご参照ください。

上司を許す

あなたにとって不都合な上司もか弱き人間です。あなたに対して理不尽な行動をとったり、無視したりしたとしても、許しましょう。寛容の心は必ず相手に伝わります。また、寛容の心はあなたに精神の安寧をもたらします。

もし、あなたが人の上に立つ立場でもあれば、肝に命じてほしいのです。メンタルリスクは会社にとって大きな痛手です。人ひとり採用し、育成するコストはいか程か考えてみませんか。目の前の仕事の正否よりも大事なことがあります。あなたの部下も、家に帰れば善き夫、善き妻、善き親、善き子であると見れば、自ずとどう接すればよいかわかると思います。